今回は、熱海市にて「ゴジラ」を使ったAR×観光プロモーションを企画・実施された株式会社LittleMonstersの宮田様に、COCOARの活用と成果についてお伺いしました。
内容まとめ
✔「熱海対ゴジラ」の観光×デジタル施策を検討していた中、クラウドサーカスの「COCOAR」が、企画や今後の展開の方針にマッチしていたため、導入。
✔巨大ゴジラが普段いない場所に出現するAR企画を実施。2週間で1300件以上の体験、参加者の7割が女性というデータが明らかに。
✔今後はチャットボットやデジタルスタンプラリーと組み合わせて、より拡張したおもしろい企画を実施していきたい。
地域活性化として地方への送客、地域のさらなる活性化を目的とした取組を行っております。
現在では世界的キャラクターの「ゴジラ」を使用させていただき、静岡県熱海市、沖縄県で展開中、今後はその他の地方へと広げていく計画です。
また、地方での催事では、現地企業様にも参加いただいています。逆にこの催事を参加企業様のPRや取組を発信できる場としてのプラットフォームにもしていき、今後はゴジラだけではなく、世界に誇れるコンテンツを活用させていただきながら皆さんが楽しめるものを作り続けていきたいと考えております。
Q:今回の企画を実施することとなった背景を教えてください。
宮田様:東宝様に許諾を頂き「ゴジラ」を活用した観光プロモーションを中長期に実施する計画の中で、2019年から熱海市を舞台に企画「熱海対ゴジラ」を実施してまいりました。
熱海市様とは19年が初めての取り組みで、ゴジラのIPを活用したアナログのスタンプラリー施策を実施しました。ただ、コロナの影響で集客は大打撃を受けたり、コロナ前後で客層が変わったりしてしまいました。
ここ1年弱は観光の賑わいも戻ってきているため、熱海市内でも様々な集客施策を打っているのですが、「熱海対ゴジラ」の第4弾を実施するにあたり、新たな客層を呼び込みたいという意図があり、その中でARの検討を始めました。
▼熱海対ゴジラⅣ
Q:ARは2022年に入ってからご検討されたのですか?
宮田様:実は2020〜21年からデジタル推進・ARの活用を検討していましたが、コロナの影響があり、やりたくてもやれなかったんです。タイミング的にARをそろそろやりたいと思っていました。
Q:熱海市様や東宝様からも、企画実施にあたって何かリクエストはあったのでしょうか?
宮田様:実は過去に熱海市様からも「施策の効果測定をしたい」というお声をいただいており、ARを含め、デジタル推進を考えるきっかけになりました。
やはり紙ベースでは推定値になってしまうので、デジタルの施策で「何人参加したか」「男女比」「体験者数」などの数値が欲しいというお声が多かったようです。
加えてご協力いただいている地元関係者からも、「一回の施策で広くたくさんやるより、ひとつづつの施策を中長期的に実施していきたい」というお声もあり、両方をかなえられる施策を検討していました。
Q:宮田様は、ARについては前々からご存じだったのでしょうか?
宮田様:ARはもともと知っていて、興味があり、何か3Dのキャラクターが飛び出して出てくるみたいな、面白いものだというイメージがありました。
他にも近年、さまざまな企業がARを使った企画を実施しているので、なんとなくのイメージは持っていました。
今回の「熱海対ゴジラⅣ」にもご参加いただいている三島スカイウォーク様でも、過去にAR企画をやったことがあるそうです。ただ、その際は小さな3Dキャラクターが出現するような企画だったようですが、今回のゴジラのような、大きくてインパクトもあるキャラクターは、よりARとの相性が良いのかなと思っていました。
Q:その中で、クラウドサーカスのCOCOARを選んでいただいた理由・決め手は何でしたか?
宮田様:実は他の企業からARのご提案もありました。クラウドサーカスに問い合わせをした当時に、様々な企業さんにお話をいただいていました。
ただ、その中でも
COCOARとは?
< サービス概要資料をダウンロード >
Q:実施企画について、教えていただけますでしょうか。
宮田様:「熱海対ゴジラⅣ」というイベントの一つに、COCOARを使用したゴジラが出現するコンテンツを用意しました。ほぼ等身(118.5M)で、迫力満点になっています。
熱海城と三島スカイウォークにて実施しています。両施設は、もともとこのイベントに参加していただく施設でして、普段いないところにゴジラがいるというインパクトを出しています。
SNSでの事前告知に加えて、観光案内所にスタンプラリーマップの台紙(同時に実施しているスタンプラリー用)を設置し、企画を現地で知った人でも参加できるような導線を加えました。
Q:今回、COCOARの「空間認識機能」を活用いただきましたが、印象はいかがでしょうか?
宮田様:もともとは、QRコードとかを設置して、それを読み込むのかなと思っていました。
COCOARの空間認識機能を使うことで、マーカーなしで体験できるのが非常に取り組みやすく、ユーザーの体験導線的にも良いと思いました。
①お手持ちのスマートフォンに「COCOAR」アプリをインストール
②熱海城の城横にあるヒルトップテラス付近で「COCOAR」を起動し、空間スキャンを実施
③ARのゴジラが出現するため、写真撮影等で楽しむ(海側、お城側それぞれで体験可能)
空間認識を利用したARゴジラは三島スカイウォークでも体験可能。三島スカイウォークでは展望エリアでARが楽しめます。
本年で4回目となる熱海とゴジラのコラボ企画で、地域がゴジラのように強靭に繁栄していくことを願って開催されています。
本年は、例年開催されているトレーディングカードがもらえるスタンプラリーをリニューアルし、スタンプラリー特別ミッションとして三島スカイウォーク会場も用意。
そのほか、「熱海とゴジラ」パネル展やフォトスポットパネルの設置、ゴジラクイズラリー、来場記念スタンプ設置、グッズ販売なども実施されています。
参考:熱海対ゴジラⅣ
Q:ここまでの企画の成果はいかがでしょうか?
宮田様:2週間ほどで1300件以上体験されています。また、ゴジラのファン層は男性が多いのですが、ARのご利用は女性が全体の7割と多く、これには少し驚きました。
子どもが体験するにあたって、ご家族、親御様のスマホを使うケースとかもあったみたいです。実際に現地で視察した際もそういった方が多かったので、その影響もありそうですね。
また、催事を知らなかった方も現地でARを利用されたりしているようですので、ゴジラという大きな個体×ARの組合せは相性が良いのかなと感じています。
おそらく、若い人は事前に計画を立てない人も多いみたいですね。観光案内所に情報があるので、そこでゴジラの企画をみつけて、参加した方が多いようだと話を聞いています。
COCOAR活用の第一弾として運用を始めたばかり※ ですし、寒波の影響もあり開催初日の土日で雪が降ったりというのもあったので、効果測定はまだこれからです。
ただ、弊社としましては現時点でも予測以上にご参加頂けてるのかなと感じています。
※取材当時は企画開始から2週間のため
▼体験回数のデータ。表示回数以上に写真撮影の回数が多く、迫力満点なゴジラを様々な角度から撮影していることが読み取れる。
▼体験者の年代×性別のデータ。女性が7割ほどという意外なデータが得られた。
Q:今回はクラウドサーカス社のカスタマーサクセス担当者とのやり取りが多かったと思います。印象に残っていることや、フィードバックなどいただけますでしょうか。
宮田様:空間認識について、海の上に出す、熱海城のこの位置に出す、など細かく調整が必要で、端末やユーザーの場所・角度で、ゴジラの出現位置が一部ずれてしまう部分がありました。
微妙な誤差やコンテンツの表示位置の修正はかなり助けていただきました。実際に熱海に来ていただいて、コンテンツの表示箇所や見え方など、調整していただきました。
より安定して、正確に分かりやすく出てくれればもっと良いのですが、今後に期待ですね。その他の設定・システム的には全く問題なかったです。
システム以外についてですと、やはり東宝様と熱海市様とのやり取りが多かった点が大変でした。そのうえARも初導入だったため、担当者の方には本当にご尽力いただきました。
※カスタマーサクセス担当者・・・ARプロモーションをスムーズに実施するためのアドバイスやサポートをするクラウドサーカスの社員。
Q:今後のCOCOAR活用の展開やお考えについて、お聞かせいただけますでしょうか。
宮田様:実は今回、スタンプラリーは紙ベースでやっており、これもCOCOARを使ったARスタンプラリーという形でデジタル化できると良いなと思っています。
また、もっといろんな表現ができたら面白いですね。デジタルスタンプラリーや、キャラクターがデジタルで紙のマップ上を歩いてたり、なども面白そうで、地域との親和性を感じる企画が様々出来そうだなと、イメージをいくつか膨らませています。
今回の施策もまだ開始して間もないですが、回を重ねるごとにレベルアップすべく、より様々な表現方法を考えていきたいです。
もちろん、クラウドサーカスのシステムでどんなことができるのかについても、今後も勉強していきたいです。
ARの他にもチャットボットとの組み合わせた施策や事例など、様々教えていただきたいです。
ありがとうございました!
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この記事を書いた人
導入実績7,100社以上を誇るARプロモーションツール「COCOAR(ココアル)」のプロダクトチームが運営。 2012年からARアプリ「COCOAR」をはじめ、ウェブAR「LESSAR」を開発・提供しているクラウドサーカスが保有する「AR」に関するお役立ち情報を配信しています。
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